COLORS~Blue~
確かに。
何かがあったわけじゃない。

そうなってた“だろう”、それだけだけど。

確かに、透子さんはいつもと違っていた。

友達の“お姉さん”じゃない。
初めて。
“女”の顔をしていた。

あれが、勘違いなわけがない。

ただ。
だからと言って、問いただすことはできない。
どうしてまた、


―そんな態度を?


とも…。

結局あの時。
俺は指一本、透子さんに触れてはいないから…。

< 294 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop