COLORS~Blue~
透子さんは大人で。
きっとずっと。
俺なんかより、色んなことを複雑に考えてるはず。

やっぱり俺が、コドモすぎるのかもしれないけど…。


「今日は。僕が点てます」
「えっ…?」
「点てるだけじゃなく、味を知ることも。稽古ですから」


席を立って、透子さんと入れ替わって。
俺は数ある茶碗の中から、蒼の茶碗をチョイスする。

いつか見た、空に似た色。
透子さんを、思わせた蒼…。

< 300 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop