COLORS~Blue~
透子さんは、そのお茶から。
何を感じとったのか…。

俺はあえて、何も聞かず。
透子さんも。


「…………………」


その日は、何も言わなかった。
ただ。
その茶碗を、じっとみつめて…。





それからも。
週に1度、稽古は続いて。

俺は毎週。
蒼の茶碗で、透子さんにお茶を点てた。

さすが。
そこは大人だからなのか、透子さん、だからなのか。

次の週には、気持ちの乱れはなくなっていて。

< 303 / 370 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop