COLORS~Blue~
忽那はその戸惑いに全く気づいてないんだろう。


「うん、そう」


俺に頷いて、またお姉さんに視線を戻すと。


「お姉ちゃん、紹介するね。友達の霧島 涼佑(キリシマ リョウスケ)。今日、お茶点ててくれるって」


ごく普通に。
俺をお姉さんに紹介した。

その、俺の名前を聞いて。


「えっ…、霧島…?霧島って、もしかしてあの…?」


お姉さんが、少し驚いた感じで俺に視線をうつした。


「あのって、お姉ちゃん知ってるの?」
「だって。霧島と言えば、茶道の…」


どうやら知ってくれてるらしい。

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