COLORS~Blue~
「っつーか。別に忽那なら、俺の稽古なんて必要なくね?」


言ってみたりもしたんだけど…。


「だって!相手、鷹梨サンだよ!?お姉ちゃんが点てるならともかく、私だし」


らしく…。


「鷹梨って、あの、鷹梨グループの?」
「え?あぁ、そう。跡取り」
「そう、なんだ…」


この時。
相手の名前を聞いて、何かが俺の中で引っ掛かったような気がして…。


「すげーな…。鷹梨グループの、社長夫人になるんだ…」


何だろう。
急に、彼女が遠く感じたのかもしれない。

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