君が好きだと叫びたい
大学から帰ってきた後、ボフッとベッドに倒れ込む。


アイツは、ミノリは今頃、何してんだろう?


俺みたいに大学生活の何処かで、俺の事考えたりしてんのか?

それとももう、彼氏が出来て俺のことなんてこれっぽっちも思い出して無かったりして。

携帯を開き、数時間置きに届くミノリからのメッセージを確認する。


....新着メッセージは、ゼロだった。


「....そう言えば、ミノリに彼氏が出来るなんて考えたこともなかったな。」


彼氏が出来るっつーことは、俺の知らない男が、アイツに触れるとか、キスするってことだろ?


共通の音楽や漫画で盛り上がったり、俺が今まで付き合わされてきたイベント毎の買い物にも、喜んで付き合ったり....。


「うわっ、無性にイライラしてきた。なんかムカつく。」


狂った獣のごとく渦巻く独占欲を、深呼吸と理性で制する。


高校時代はひっきりなしに取り合っていた連絡も、今じゃ1日に何通か程度になった。


最近はそんな何通かさえを心待ちにしている、自分がいる。









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