私が出逢ったキセキのかけら
「……莉桜?」

「ん~?どーしたのぉ~??」

「……何でそんなに、ニヤニヤしてんの?」

「えぇ~?私、ニヤニヤなんて、これっぽっちもしてないよぉ~?」


イヤイヤイヤイヤ……。

気持ち悪いくらいしてるから言ってるんだよ?


「だれが、気持ち悪いって?」

「えっ?莉桜の顔がニヤニヤしすぎて気持ち悪すぎて、吐きそうだなんて、誰も言ってないし、思ってないよ?」

「がっつり思ってるし言ってんじゃん」

「……あれ?口にでてた?」

「かなりね」

「そっか……。次からは、口に出さないように気をつけるね?」

「そーいう問題じゃないからね?」

「あれ?そうなの??」

「はぁ~、もういいから……」

「じゃあ、ご飯食べに行こうよ!」


あたしがそう言うと、莉桜は腕時計をみた。


「ちょうど、お昼の時間帯だし……。そうだね……、食べに行こっか!」

「やった~!ごっはん、ごっはん~♪」

「はしゃぎすぎだからっ!」

「えへへ~。ごめん、ごめん~。だってさぁ~、莉桜を待ってる間、優弥が来るまで、あたし暇だったから、ご飯のことばっか考えてたんだよ?」

「へぇ~。あの人の名前は、優弥くんって言うんだ~」


莉桜はそう言うと、またもや、ニヤニヤと笑い出した。


「ねぇ?莉桜?」

「なに?」

「いい加減、そのニヤニヤやめてくれる?鬱陶しいんだけど?」
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