私が出逢ったキセキのかけら
あたしと莉桜は、小学4年生からの付き合いだ。

あたしが、転校してきて、莉桜と会ったんだ。


あたしと莉桜は、初めから仲が良かったわけじゃない。

まぁ、初めはあまりお互いのことに興味がなく、特に関わりがなかった。


仲良くなり始めたのは、小学6年生からだ。

話してみると、家の環境が似ていたり趣味的な意味でも、合うところがたくさんあり、一緒にいて、とても楽しかったことを覚えている。


「あたしのところも莉桜のとこも、母子家庭っていうのは、同じだったんだけど、莉桜のところは環境が複雑だったの」

「二人とも、母子家庭だったのか?」

「うん、そう。だから……、なんていうの?小学生ながら話が合う人が、なかなか居なかったんだよ。

親が離婚した理由がね?2人とも、父親の浮気。あたしは、2年生の時。莉桜は、もっと小さいときにもう既に片親になっていたの」


優弥は、あたしの話をじっと聞いてくれる。


「だから、小さいときから、世の中のって言うか、大人の汚いところを見て、育っちゃってて、精神的に、……まぁ、その年では普通理解できないこととかも、見て育っちゃって、だからかな?

同級生と、話してても、根本的に、考え方とかが違ってくるんだよね~。だから、孤独感が……ね?

それに、家のこととか、相談したいとするじゃん?でもね?なにも、その母子家庭の
大変さとかを知らない人に言ってもさ?哀れまれるって言うか……、同情されるって言うか……。所詮そんなもんじゃん?」
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