3月のパンタシア
好きな人は友達の好きな人。
晴れた日の朝だった、いつものように司は元気に声をかける。

「おっす」「おはよう」あれ緑は?「うん、今日は一緒じゃないの」「そうかいつもお前たちいっしょだもんな」「おまえ金魚の糞だろ」

「金魚の糞」「ひどい」「だっていっつも一緒じゃない?」「そうなんだけど」「やっぱ金魚の糞だ」

バタバタバタ チャイムがなる。

緑は隣の教室で、私は司と一緒、私裕子高校2年生。

司もみどりも小学生からの幼馴染だ・・・・・・・・・、毎日顔を合わせ毎日のように遊ぶ3人組み。

緑は活発な子で、積極的。長女で、生真面目で世話好きでしっかりしてる。


一方私はというと内向的でいつもくよくよする性格。お姉さん的な緑に頼りっぱなしの私。

司は頭はいいけどさぼり癖がついてて最近それで私も緑も困ってる。

ほんとうは司は頑張れば学校で一位二位のトップクラスの成績を収めることができるくらい頭がいいやつなんだ。

ただ家庭の事情というやつ、母親がスナックのママやってて最近若い男に入れあげてるそれで司の奴荒れてる。

私は一人っこで、お父さんもお母さんも普通のサラリーマンの家庭に育ってる。

だから司の苦労はあまりわからない。ただもったいない、と思う。

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