3月のパンタシア
淋しいんだと思う司、一番お母さんが恋しい多感なころだもん。

私じゃな、お母さんになってあげられないよね。

荒れてもしかたないのかなって、ちょっとね思う。

家に帰っても、母親がお酒くさい息をぷんぷんさせてかえっくる。

それも若い男と、一緒に毎日飲んだっくれて、帰ってくる、そのことがどんなことなのか?

どんなに司の心をむしばんでいるのか??そう思うと少し強くはいろんなこと言えない。

(かわいそう)の一言なんだよねきっと。さびしいんだろうなきっと。

お母さんも一生懸命やってるんだけどねきっとね。女で一人で子供を育てるのって大変だからそれはわかってるつもり。


だけど司がかわいそう。もう少し私に包容力なりあれば、お母さんになってあげたいけど私じゃ駄目ね。きっと・・・・・・・・・・・


そのころからかな司が、隣の高校の先輩3年の付き合うようになったのは。

蓮見先輩という人できれいな人、目とかすごく澄んでて、スタイルもよくてモデルさんになれるぐらいの人。

頭もよくて青陵学園トップ、あ、青陵学園というのはエスカレーター式で大学院までいけるお嬢様学校。

とういう人と、付き合ってる。蓮見先輩はちょくちょく私の中学校にも顔を出す。


「司君いる?」「いるよ」「今日部活ある?」「あると思います」


「そう、じゃあこの手紙渡しておいて」「あ、はい」
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