3月のパンタシア
その翌朝のこと、「司、今度うちに遊びに来ない??」「家のお母さん司のファンだから」「えっいいの?」「ご馳走??」

「ご馳走じゃないかもしれないけど」「ふふ、あわてちゃって」「そんな焦る」


「嫌俺、裕子のところ行くの2回目かな、ほら引っ越ししてから2回目」「そうかな?」「来る結局来る来ない?」「行く行く」「緑も呼んでいい?」「いいよ」「ひさしぶりなのな」「3人だけで遊ぶの」「うん」

なんだか昔の司に一瞬でも戻ったような気がして、仕方なくうれしかった。

ルンルン、今度司が遊びに来る!!

今度の火曜日だーうれしくてうれしくてすぐ緑んちに電話した「緑、今度司君家に来るから緑もきなよ。」「うん、おいしいものお母さんが作ってくれるの?」「裕子のおお母さん優しいもんね、家はお金あるけど親が冷たいから。

そういって黒目勝ちのまつ毛の長い目を瞬かせた。

確かに、緑の家も問題がある家庭に育ってるんだよね、母親が教育ママでお金持ちのお嬢様、毎週家庭教師がついて、ごはんは外食がほとんどおでご飯を家で囲んで食べるなんてないんだよね。

じゃあ一つここでひと肌脱ぐか??

暖かい家庭に飢えた、2人のために。

そして、来週の火曜日には2人が来る予定してる。
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