【短編】白い30秒
健やかなるときも
今私の隣にいる今井 優樹とは大学のサークルで出会った。
サークルの飲み会で端っこに座っていると隣に顔を赤くして座ってきたのだ。
わざと酔っ払ってきたのだとなんとなく察せるほどにぎこちない。
飲み会の喧騒に紛れて告白された。
けれどほぼ初対面な可愛い顔したこいつに基本冷めている私は速攻で断った。
普通諦めるはずがそこであいつが言った言葉は
「俺、健康だし!」
だった。思わず笑ってしまった。
お前のセールスポイントはそこしかないのか、と。
まぁそこから付き合いが始まったのだからきっと一番のとりえなんだろう。
思わずクスッと笑うと牧師と優樹がこちらを向く。
なんでもないという顔をして前を向いた。