【短編】白い30秒
喜びのときも
付き合い出してから私たちは誕生日が同じだということを知った。
当日私は誕生日プレゼントを買って家に帰ると家の中が真っ暗だった。
優樹は家にいると聞いていたのでおかしく思いケータイを開こうとするとパッと電気がついて優樹があらわれた。
そこにも驚いたが、それよりも家の中が風船で埋め尽くされていたことに驚いた。
というより感動した。
私にバレないようにきっと毎晩頑張っていたんだとか、今日私が帰ってくるまでも頑張っていたんだろうなとか色々な思いが溢れて泣いてしまった。
こんなに嬉しい事はなかった。
それから私は優樹を喜ばせたいと心から思えるようになった。