BLACK DOBER --君だけに--
行くあてもなくさまよっていると繁華街に出た
もうあたりはすっかり暗くなっていてなんとなくこれはやばいと感じて誰かに頼ろうと周りを見渡す。
トントン
急に後ろから肩を叩かれて振り向くと
そこには銀髪オールバックでピアスが盛りだくさんのイケメンがニコニコしていた。
「お嬢さん、女の子がひとりでこんなとこ、しかも制服で…危ないよ?」
たぶん見た目で言えばあなたの方が確実に危ないのだがそこは言わないでおく。
「ねぇ、道に迷ったんだけどどうしたらいいかな?」
とりあえずこの人に頼ってみよう。
「僕のこと怖がらないんだねぇ。君面白いね。お兄さんが助けてあげよう。」
そう言うと銀髪さんは近くにあったバイクを持ってきて後ろに乗せてくれる。
「これあんたのバイク?」
頭と同じ銀色に黒で炎のような模様がかかれたバイクだった。
「そうだよ。かっこいいっしょ!じゃあ出発するよー!」
人生で二度目のバイクの後ろだった。