BLACK DOBER --君だけに--



私を初めに連れてきた虎徹によると祝宴というのは月1で開催されていて、普段姿を現さない冬弥が帰ってきた時にだけ開かれるのだそうだ。


今までバイクの整備や改造していたり、談笑していた人たちが一気に祝宴の準備に動き出す。

みんな本当に楽しみなようでとたんに騒がしくなった。



その風景を見ていると横に天翔が来た。


「さっきの話、悪かったな。」


「分かればいいんだよ」

と言ってくすりと笑うとむっとした顔をされたがすぐ真面目な顔をして続ける。


「オレの女になんなくてもいいから、整備士は続けてくんねぇか?お前の腕は確かだ。」



整備屋の娘としてこんなに嬉しいことは無い。



もちろん了承してバイトとして専属整備士を始めた。



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