「ミョウガか…。

あれ、天ぷらにすると結構美味しいんだけどね。

今度ミョウガが手に入ったら作ってあげようか?」

「結構です、嫌がらせも大概にしてください」

「嫌がらせのつもりで言ったんじゃないんだけどな…」

朝比奈さんはチョコレートを口に入れた。

コクリとマグカップに口をつけて紅茶を飲むと、
「朝比奈さんって何か趣味とかってありますか?」

あたしは朝比奈さんに聞いた。

「趣味?」

そう聞き返してきた朝比奈さんに、
「無趣味なイメージがあるので」

あたしは言い返した。

「む、無趣味って…」

朝比奈さんは少しだけ考えると、
「料理は趣味…と言うよりも、生活の一部と言った方が正しいかな。

それ以外だと映画が好きかな」
と、答えた。
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