顔を洗ってから自室に向かうと、パジャマからTシャツとジーンズに着替えた。

そのうえからパーカーを羽織ると、髪を1つに束ねるとバレッタで留めた。

準備が終わったので玄関に向かうと、同じく準備が終わった朝比奈さんが待っていた。

「お待たせしました」

あたしが声をかけると、
「じゃあ、行こうか」

朝比奈さんが言った。

あたしがスニーカーを履いたことを確認すると、朝比奈さんがドアを開けた。

先にあたしが外に出ると、冷たいけれど爽やかな空気が躰を包んだ。

空は淡い水色に染まっていた。

この時間帯に起きているのは、あたしたちぐらいかな。

「行こうか、小春ちゃん」

朝比奈さんが声をかけてきたので、
「はい」

あたしは返事をすると、彼の隣に並んで一緒に歩き出した。
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