「結婚式に関してですが、きてくれる人だけで構いません。

当日にお待ちしています。

最後にですが…本当に、ありがとうございました」

言葉を締めくくって頭を下げてあいさつをしたら、周りから拍手があがった。

「おめでとう」

「お幸せにね」

「時々でいいから遊びにきてね」

あちこちからあがった声に、不覚にもあたしは泣きそうになった。

あたし、ここで働いて本当によかった…。

「僕にはそんな声あがらなかったのに…」

伊勢谷さんが嘆くように呟いたら、
「君は結婚の予定がないでしょう」

店長がツッコミを入れたので、今度は笑い声があがった。

笑いで終わった朝礼が終わると、
「田ノ下さん、結婚式行きますからね」

野々村さんに声をかけられた。

「はい、ありがとうございます」

あたしがお礼を言ったら、
「僕も行きますよー」

伊勢谷さんがあたしたちの間に割って入ってきた。
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