当日を迎えた。

「――あー、寝過ぎた…」

ライブ当日の今日は仕事が休みである。

仕事は基本シフト制、週に2回が休みである。

休みたい日がある場合は主任に申請を出せば、その日は休みにしてもらえると言うシステムである。

だから、今日は主任に申請をして休みにしてもらった。

それにしても、寝過ぎた…。

目覚まし時計に視線を向けると、10時を過ぎていた。

顔を洗うためにパジャマ姿でリビングに顔を出すと、当然のことながら朝比奈さんはいなかった。

当たり前だ、こっちは休みでもあっちは仕事だ。

そのうえ向こうは完全週休2日制だ。

「ちゃんと用意をしているのね…」

テーブルのうえに置かれている朝食に、あたしは呟いた。
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