「――朝比、奈…ッ」

唇を離して抗議をしようとしたら、また唇を重ねられた。

どうしたと言うのだろう?

一体何があって、朝比奈さんはあたしとキスをしているのだろう?

あたしはどうすればいいの?

朝比奈さんの対応に、あたしはどう答えればいいの?

…わからない。

頭の中は突然の出来事にパニックを起こしていた。

どうすればいいの?

何をすればいいの?

…もう、わからないよ!

――ドンッ!

朝比奈さんの肩を押して、彼を突き飛ばした。

突然の出来事に、あたしは何をすればいいのかわからなかった。

目をそらすようにうつむいたら、呼吸の音が聞こえた。
< 67 / 275 >

この作品をシェア

pagetop