「そうですね、もうすぐですね」

あたしは言った。

「でもよかった」

朝比奈さんは笑った。

「何がですか?」

あたしは訳がわからなかった。

一体何がよかったと言うのだろうか?

「小春ちゃんの誕生日を知れたから」

あたしの質問に対して、朝比奈さんは嬉しそうに答えた。

知れたからって、教えろって言ったのはあなたの方なんですけど。

あなたが教えろって言ったから、あたしは誕生日を答えただけなんですけど。

そう心の中でツッコミを入れていたら、
「よし、決めた」

朝比奈さんは決意したように言った。

「な、何をですか?」

よかったの次は何を決めたんですか?

唐突過ぎるにも程があるんじゃないですか?
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