箱庭センチメンタル
*プロローグ
お人形と。
一種の呪いか、決まり事のように言われ続けた。
生まれた瞬間から敷かれたレールの上は窮屈で、いつも頼りない。
私自身には価値などないのに。
この容姿と存在さえあれば人生に意味を見出せることに、いつしか気付いた。
私は自分を偽った。
期待に添えるようにと。
けれど……
私の努力も、積み立ててきたものも、全て貴方は壊してくれた。
広いのに窮屈な、箱庭のような世界。
感情すら曝け出すことも出来ないその中で、貴方に救われた。
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