箱庭センチメンタル
「その眼球を抉り出し、ガラスで取り繕えば永遠に失わない色の瞳が手に入ります。何も見えなくなればどこへ行くこともできないでしょう。いいえ、それよりも足を切断し別の相応しい義肢でも用意しましょうか。それも良いですね」
そう、そうだ。
——お祖母様のこれは……
「思うままに手を加える。これほどまでに高調するとは、わたくしもまだまだですね。ですが、それも一つの手でしょう。覚えておきなさい、雛李さん。貴方はこのわたくしの所有物なのですから」
失望、だ——。
自ら考え、行動に移すことを念頭に置いて、物を言う。
いわば信用する事を止めた状態。
10が0に、それこそ、100が0になることも至極簡単なこと。
ただ一度が、私にとっては重要で重大。
些細な選択ミスが命取りにすらなる。
それがあり得るからこそ、これまで積み立ててきたものもある。