箱庭センチメンタル
闇に生き、沈みゆく
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暗い場所が、好きではなかった。
特に理由はないけれど、なんとなく。
取り乱すわけでもなく、恐怖を抱いているわけでもない。
そもそも私には、そんな感情は存在しないのだから原因を探っても無意味というもの。
もしもそれらしい事象があるとするならば、それに近しいものは思い当たる。
その場にいると、形容しがたい不快な何かが胸の内に広がるのだ。
その際に、何故かは分からないけれど、妙に周りを気にしてしまう癖がついた。
理由というほどではない、本当にただそれだけ。
それに伴い寝付きは悪く、今では常夜灯をつけるのが日課だ。
挙げれば対処法はいくらでもあるだろう。
それでもやはり私は、暗い場所が好きにはなれない。