箱庭センチメンタル
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ふと、思った。
ここに入ってから、どれくらいの時が過ぎたのだろうか。
1日、2日、3日、それ以上。
時計がないから正確な時間は分からないけれど、日に2回運ばれる食事の回数で、ある程度の日時は割り出せる。
数えようかとも思ったけれど、煩わしさから放り出す。
そもそもそれは意味のない行為だ。
ここに来てからの日時までは割り出せても、解放される見当が全く付いていないのだから。
とはいえ、分かったところで何をするわけでもない。
余剰を遠く思いながら、訪れるのを待つのみだ。
それに、これでは足掻いたところで転機は見込めない。
ぎゅ、と揃えた両手を握り締める。
胸の奥を締め付けられるような感覚。
当然、ただの錯覚。