箱庭センチメンタル
4歳年下の妹の、なんと幸せそうな表情。
妹はお人形になどされていなかった。
私の目に映る彼女は、確かに愛されていた。
どれだけ努力しようとも、愛されることすらできず。
妹の足元にも及ばないと、知ってしまった。
こんな処遇は私だけなのだと。
強制された姿形。
敷地から出ることなど許されない。
両親にすらまともに会えず。
自分を作り、堅くなった表情。
人と話すのにも許可がいる。
私は、軟禁生活を送っていた。
この窮屈な、まるで箱庭のような空間で一生を終えるのかと思うと、何も感じないわけはない。
けれど、自分の心内を話せる相手など何処にもいない。