わたしの初カレ。



────救護係りのテントまでついて行ったものの...唯くんの彼女であるエリカちゃんがコッチを睨んでくる。



ただ、私は友達である星莉ちゃんの為についてきただけなんだけれど...。




ま、気にしないようにしよう。



星莉ちゃんは、熱を測ると橋崎先輩の方を見た。




星莉ちゃんが重い口を開き始めた。



「...私、先輩達に嫌がらせされたの別に気にしてないから...ね?」



「いや、気にしてるだろ?ごめん。
好きでもない星莉を連れて行って悪かったな」



「いいよ。仕方ないことだし。
ま、いとことして役に立てて良かった。」


2人の周りには重い空気が流れる。


...せっかくの体育祭なのに...。



そんな重い空気の中、エリカちゃんの陽気な声が後ろから聞こえる。



「や〜んっ。唯〜疲れたぁ〜っ♡」



...こんな時に甘い声を出すのは良くないよね。



黙っていたるるが、イキナリ口を開いた。



「はぁーーーーっ。はぁっ。
あの!!橋崎先輩!!!星莉のために、誤解を解いてください!!お願いしますっ。」




「えっ、でも私...先輩からの嫌がらせ気にしてないよ?」



「星莉!!あんた誤解、解かなくていいの?」



「そんなに...私は気にしてないから。」



「そんなんじゃダメだって!!!
アンタはイイかもしれないけど...いいかもしれないけどね?…私は、星莉が嫌がらせされるのイヤなんだよ!!!!」




「...じゃあ、自分で誤解を解く。
私に誤解を解く秘策があるから!!」



そう言って星莉ちゃんは走り出した。



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