わたしの初カレ。
□きもち
帰宅後...。
私は、真っ先にリビングへ向かい
「ねー、お母さん!!牛乳ない?」
「冷蔵庫にあるから自分で取りなさい。」
そう言われて、パックに入っている牛乳をコップに注ぐと一気に飲みほした。
私、カルシウム不足だから、こんなに余計なことを考えてしまうんだろうと自分に言い聞かせた。
後悔なんてしていないはずだから。うん。
牛乳を一気に飲みすぎて具合が悪くなる。
せっかく今日は、良き1日で終わると思ったのに。
あのカップルは毎回毎回毎回、一体何がしたいのだ。
私は思わず、コップをドンッとテーブルに置いた。
「アンタ、イライラしてるわね〜。
もっと牛乳飲んだ方が良いんじゃないの?」
「イライラしてるのは、今日、体育祭で疲れたからだよ」
そう言って、階段をドンドンと足音をさせながらのぼっていく。
部屋に入ると真っ先に、ベッドに寝転がった。
────ピロリン♪
RINEの通知音だ。
...誰からだろう。そう思いながらチェックすると、それは私の幼馴染みで友達の近所に住んでいる『桃華』からだった。
桃華『お久しぶり〜!!』
望和『あっ、桃華
お久しぶり』
望和『ところでいきなりどうしたの?』
そういえば...桃華と、RINEで連絡をとるのは昨年の夏祭り以来だ。
その夏祭りの後も近所であるため、直接誕生日プレゼントなどをあげたりなど、直接会って話すということはあった。
本当にイキナリどうしたのかな。
桃華『ねえ、そういえば例の彼氏とはどうなったの?』
あ、桃華には私が唯くんと別れたこと言ってなかったなぁ。
別れたって言ったらビックリされるかな。
唯くんから振ったの?って聞かれそうだな。
なんてことを考えていると桃華からのRINEのメッセージが来た。
携帯の画面に視線を落とす。
桃華『なに?既読無視...?』
思わず既読無視になってしまってた。
誤解を解くためにも、返信しなきゃ...!!
望和『違うの...実はね...別れたんだ』
私は、そのメッセージを送信した後、返信が来るのをベッドの上でゴロゴロしながら待っていた。
...なかなか返信が来ない。
いや、まだ1分も経ってないのになんで私、こんなにソワソワしているんだろう。
...桃華、メッセージ見てるかな...。
見てるとしたら驚いてるかな。
────ピロリン♪
きた!!
桃華『だと思った。そのことについてさ、今度の日曜日、直接会って話して?』
『だと思った』って、流石桃華。勘づいてたんだ...。
桃華に会ったときにカオに出てたのかな...。
そんな事を考えながらも桃華に、『是非、今度話しましょう』と返信をした。
ちょうど今、私は自分の気持ちがよく分かっていない。
だからこそ、小さい頃から一緒だった幼馴染みの桃華なら何か分かってくれるはず...。