わたしの初カレ。
わ、私の聞き間違いだよね...。
あれだけ、彼氏を作らないとか言ってた星莉ちゃんがまさかそんなことないだろう。
彼氏ができた
とか、もー...私どんだけ疲れているんだろう。
「やっぱりびっくりしたよね?」
星莉ちゃんが、申し訳なさそうな声でそう言う。
「いや!?
...ごめん...。私、今日耳がおかしいのかも...。
...もう一回、言って?」
「...うん。実はね...」
今度は、ちゃんとしっかり聞こう。
聞き間違えなんてしてはダメ!!
私は、星莉ちゃんのほうへ耳を傾けた。
「私ね、彼氏が出来たの!!」
...聞き間違いじゃなかった。
でも、彼氏ができたって喜ばしいことだよね...。
喜ばなきゃ!!星莉ちゃんは、私の大切な大切な友達の1人なんだから!!
「そうなんだ!!
星莉ちゃん、おめでとう!!」
笑顔で言えた。
確かに、びっくりしたけれど彼氏をつくるかつくらないかは、その人の自由だし。
まあ、星莉ちゃんが前に3人はずっと非リア充だよって言ってたから裏切られたような気持ちになってしまったけど...。
でも、せっかく星莉ちゃんに、彼氏ができたんだし。
「ねえ、星莉ちゃん」
「...ん?」
「無理矢理、付き合わされた...とかじゃないんだよね?」
「うんっ」
この星莉ちゃんの本当に幸せそうな笑顔はホンモノだ。
本当に好きな人と付き合えたんだね。
「...でも...」
「...ん?」
「...でも、るるちゃん...。
すごく怒ってたんだよね。今日、学校休んでるし...」
「るるに、付き合ったこと言ったんだね...」
「...怒られるの覚悟で言ったの。
るるちゃんに、一番最初に言って分かってほしいなと思って。」
「...そっか。」
「本当に私って、自分勝手だよね...」
星莉ちゃんが凄く落ち込んでる。
るるも、かなりショックうけてるんだな。
だって、星莉ちゃんは本当に恋愛なんてもう高校ではしない!って言ってたもんね。
はぁ...。
なんか本当に金曜日なのに、気持ちが落ち込んだかと思いきやビックリするようなことがあったり...。
しかも、朝から色々ありすぎだ。