わたしの初カレ。



土曜日。


星莉ちゃんと遊ぶ約束をした日になった。


とりあえず私達は、Cカフェで待ち合わせをした。



「望和ちゃん...待たせてごめんね...」



「あっ、いいよ!!全然まってな...え?!」



え?!


────るる?!



「なっ、なんでるるが?仲直りしたの?」




「...星莉が、ちゃんと話したいことがあるからって。連れてこられたの。」




「...そっ、そうだったんだ!!」




「...あっ。
とりあえず2人とも、何か頼まない?
ここのパフェ美味しいんだよ〜」



「そうなんだ!!
んーー。
私はイチゴパフェにしようかな〜」



「ねえ、望和。」



「はっ、はひっ?!」



「...望和は、怒ってないの?」



「お、怒るって...?」



「...星莉のこと」



あああ、
いつもの明るい『るる』とは違うなぁ...。



「...別に、付き合うことは自由だから...。
そっその、恋人が出来るのは喜ばしいことだと思うし...。」




「じゃなくて、星莉が嘘ついたことに怒ってないの?」




「う、嘘って...?」



「ごめんなさい!!望和ちゃんっ!!!」



星莉ちゃんが涙目になって、私に謝ってきた。



雰囲気が一気に悪くなる。


なんか、この雰囲気をとりあえずどうにかしたい...。




そうだ!!


早く何かパフェ頼もうっと。



私は、店員さんを呼ぶ用のワイヤレスチャイムを鳴らした。




「まぁ、星莉ちゃん!!
今は謝らないで!!とりあえず、パフェを食べましょう!!」




「...パフェなんて食べる気しないんだけど。」



...うっ。るる怖い。



「じゃっ、じゃあ、るるは頼まなくていいよ!!」



そして、イチゴパフェを頼んだものの...


私だけが黙々と食べている状態。



雰囲気は相変わらず悪いまま。



とうとう、星莉ちゃんが泣き出した。




「...うっ...。わっ、私のせいでっ...。
嘘なんてつかなければ良かった...。」




「望和。
星莉は、体育祭の前から『橋崎先輩』と付き合っていたんだよ!!

しかも、橋崎先輩とは『いとこ』じゃなくて幼なじみだったらしい!!
家が近かったから仲良かったんだってよーーーーー」



気だるそうに、るるが言った。




「えっ?!体育祭の前から?!」






「...そういえば、望和ちゃんにはまだ話してなかったね...。」






「ふー。
私はね、星莉が嘘をついたことが許せない!!
...私達を信用してなかったの?」







「...」







「橋崎先輩と付き合っていることを話したら、私達に嫌われるとでも思ったの?!」








「...ちょ、るる。落ち着いて!!
...周りの人がビックリしてるから...」







もおおおお。


こうなったら...このイチゴパフェのイチゴを...。



「むぐっ?!」



「んっ...」



「もう!!
このままじゃ仲直りできそうにないよ!!」



「...望和」



「ねえ、るる!!
星莉ちゃんをせめるだけじゃダメだよ!
...星莉ちゃんの思ってることとか聞こうよ!!」




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