わたしの初カレ。



いざ唯くんの部屋で、ふたりきりになるとなんかやっぱり恥ずかしい。



な、何を話そうかな...。



お母さんが、部屋を離れてから一気に静かになる。



何か話さなきゃ...




「「ねえ...!!」」




あっ、セリフがかぶった。




「あっ、唯くんからどうぞ!!」




「い、いや...そのさ。
いざ話すとなると緊張するよね?」




「うっ、うんっ!!
でも唯くんの家に来ることができて良かったなぁ〜!!」




「...さり気なく嬉しくなるようなことばっかり言って」




「え?」




「...だから反則...」




そう言った唯くんの唇が、また近づいてくる。




────だめ。


これ以上、されたら心配がもたなくなる...!!



思わず、私は顔の前に手を構えた。



「...うっ、これ以上だめです...!!」




「どうして...?」




「...どうしてって...その...


あっ!!!お腹空いたなぁ〜」




「ケーキ食べる?」




「たっ、食べますっ!!」




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