わたしの初カレ。


沈黙が続く教室の中、唯くんが話しかけてした。

「あのさ。俺のこと好きって本当なの?」

私は、頷いた。

恥ずかしくて顔はまともに見れなかった。

恥ずかしさのあまり、声も出せなかった。

鼓動が高鳴る。顔が熱くなるのが分かる。


─私、顔赤いのかな……。恥ずかしい。



「石井さん。俺とあまり話したことないのに
本当に、俺が好きなの?」

私は、また頷く。


「本当?」


また、唯くんが少し震えた声で聞いてきた。

どうしたんだろうと、顔をあげて唯くんをみると顔が赤かった。

「...本当は、自分から気持ち伝えたいって思ってたから。なんだろう。凄い信じられないんだよね。」

突然のことに、私は恥ずかしさと嬉しさで思わず教室を飛び出した。


あの空気が耐えれなかった。


とても甘い甘い空気。

私には、初めての経験だったから。



< 14 / 205 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop