わたしの初カレ。
自分の部屋へ戻って30分が経過した。
私は、相変わらず制服のままで唯くんのことについて考えていた。
...はぁ。
唯くんと一緒に帰ればわよかったなぁ。
でも、顔を見ると逃げ出したくなるほど顔が赤くなるし...。
「望和ーーーー」
この声はお母さん。
どうしたんだろう...。
私は、お母さんのいるリビングまで急いで階段を下りた。
「お母さんどーしたの?」
「望和!!...男の子が来てるのよ!!」
「えっ?!」
男の子...?
「あの子、確か中学の時にいたわよね...?」
「ねえ、名前はなんて...?」
「『佐々木唯です』って言ってたわ。
玄関にいらっしゃるから早く行きなさい!!」
へっ?!唯くんがウチを訪ねてくるなんて...。
「うっ、うん!!」
玄関まで走ると学校の制服を着た唯くんが立っていた。