わたしの初カレ。
私達は、とりあえず図書館から出る事にした。
でもお互いに帰りたくないという気持ちが強くて、図書館からはなかなかすぐには離れようとはしなかった。
さっきから無言の状態。
何かは話さなきゃ.......!!
もう暗くなってきてるし...。
「望和...」
「はいっ!!」
「俺、望和ん家まで送るよ?」
「え、でも...唯くんが遠回りになっちゃうし...。」
「お願い。家まで送らせて?
...彼女をひとりで歩かせるのはできない。
もう、周りは暗いし危ないから」
気遣ってくれる唯くん。
「ありがとう...!!
やっぱり、唯くんは優しいね!!」
「ありがとう。
...それにずっと望和といたいから。」
私の手を唯くんが、そう言いながらさり気なく握った。
私は、ぎゅっと唯くんの手を握り返した。
唯くんが隣で微笑む。
この時間が好き────。
やっぱり唯くんのとなりは落ち着くなぁ...。
今度こそはずっと、
唯くんの隣にいれるのかな──。