わたしの初カレ。
翌日の朝。
昨日、遅くまで唯くんとRINEしていたから
寝坊してしまった。
起きたら7:50だから、これはやばい。
8:30から朝のSHRが始まる。
可愛く
ヘアアレンジしようと思ったのに。
とにかく、洗顔はしなきゃ
あっ、ご飯も食べなきゃ...。
「望和っ!
朝はちゃんとお米と味噌汁は食べなさーい!
お父さんは、もう会社へ向かったのよー!」
お母さん朝から元気だなぁ。
でも、朝はご飯と味噌汁を食べるのが
良いらしい。
お母さんいわく、脳が活性化して
授業にも集中できるらしい。
「お母さんー、学校行ってきまーす!!」
私は、走って学校へ向かった。
────
はあはあはあ...。
息切れが激しい。
私って本当に、体力がない。
もうすぐ校門の近くまで来たところで...
「疲れてるね」
と言ってきた。誰かと思いきや唯くんか...。
ん?!
何ですかその唯くんの髪型は。
前髪を赤いヘアゴムで、ちょんまげみたいに
結んでいる。
...なんて萌える。
唯くんになんと、萌え要素まであったとは。
「なに俺の顔みてるの(笑)」
「あっ、ごっ、ごめんね!!
つっ、つい見とれて...」
────ハッ
見とれてって、何を言っているんだ私は!!
恥ずかしい。
そんな青春のようなやりとりをしていたら
学校のチャイムが鳴った。
────キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
...終わった。遅刻してしまった。
誰もいない校門の前で、唯くんと目を合わせて
「よし、急ごっか(笑)」
私達は、走って教室まで急いだ。
だが、私は
唯くんと一緒には、教室にはいらず
距離を少し置いて
唯くんの後から教室に入るようにした。
それでも教室はざわつき、
先生もニヤニヤしている。
これは、
先生にもバレてしまったパターンか。
私の通っているこの高校では
カップルは先生から目をつけられる
という噂がある。
もしこの噂が本当なら────
面倒くさいなぁ。