わたしの初カレ。

□初デートへ向けて


私達は、付き合って1ヶ月経つのに

まだデートをしていなかった。

はぁ。学校ではあまり話せてないし

というか、話せないからな。

せめてデートして、そこで話したい。

まあ、知り合いがいなければいいんだけれど...。


そこまで人目を気にする人は、

なかなかいないだろう。


私は、本当になんて奴だ。

きっと唯くんに、寂しい思いをさせてばかりだ。


そう思いながら私は、自分の部屋にあるベッドの上でゴロゴロしていた。

そして、今日は土曜日。

そんなことを朝からずっと考えているといつの間にか夜になっていた。


昼ご飯を食べるのも忘れるぐらい

ゴロゴロ物事を考えるのは私としては珍しいことである。


────ピロリン♪

これは、RINEの着信音だ。


誰からだろう...。


唯『こんばんは』


ゆっ、唯くんからだ!

こんばんはってなんかシンプル(笑)。


とりあえず返信しなきゃ!


望和『こんばんは
えっと、どうしたの?』


唯『ねえ、明日ヒマかな?
望和と映画とか観にいきたい』


?!

これは、私が待ちに待ったデートの誘いではないか。



うん。


見間違いじゃないよね?


確かに文字は見えた。


映画とか観にいきたい


というのは

これは...


「でっ、デートだぁ!!!!」


思わず声を上げてしまった。


嬉しさのあまり、手が震えてうまく返信できない。


文字を打とうとすると震えて...


望和『はふ』

あっ、やばい。

送信してしまった。

やってしまった!!

変な人だと思われてるな絶対。


はふって、私ってば自分で打ってその文字を見ながらツボってしまった。


今度は、笑いのツボにハマって

まともに文字が打てない。

あっ!!

唯くんから返信が来たではないか。


唯『なに、喜んでくれてるの』

唯『嬉しいな』


唯『ということは、俺とデートしてくれるの?』


顔が一気に赤くなる。


唯くんとデートするに決まってます!!


望和『もちろん!!
うっ、嬉しい泣』

望和『是非!私と明日、デートして下さい!!』



ということで明日、

初デートをすることになりました。


しかも私が男子とどこかへ遊びに行くのは初めてだ。



でも、嬉しさ半分

緊張もある。


そして、


知り合いと遭遇しませんように。



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