わたしの初カレ。
□唯side
【唯side】
俺は、
本当に望和のことを愛していて
本当に好きだ。
────だけれど、
3月上旬。
まさか別れることになるなんて思ってもいなかった。
確かに俺達は、学校で話すことはなかった。
だけれど、
俺達なりにRINEで話したり通話したり
カップルらしいことをした。
俺は、それでも
望和と付き合ったり
時々学校で、目線を合わせたり
望和を見たり
そんな日常が幸せだった。
それで良かった。
学校で
避けられているような感じはしたけれど、
友達関係を保つためなんだろうな
とは気づいていた。
それに、いつでも望和は
RINEや電話で俺のペースに合わせてくれた。
デートの時だって...
幸せだったなぁ。
申し訳なさそうにする顔
嬉しそうにする顔
急に顔を赤らめたり
映画で泣いていたり
...
君を想えば想うほど、
君のことが頭から離れなくて────。
本当は
別れたくなかった。
本当に好きだった。
俺が本気で恋したのは
望和が初めてだった。
好きになった理由は、
太っていた俺にも嫌がらずに接してくれた...
ただ、それだけ。
それだけの理由なのに、
こんなにも夢中になった。
無意識に、君を見たり
君を気遣ったりするようになっていた。
君が少し、前髪を切ったという変化に気づくぐらい見ていた。
────見ていた
って、ストーカーしていた訳じゃないからね(笑)