わたしの初カレ。


本当に唯くんのことは、忘れると決断した私は

廊下であのカップルを見かけても知らないふりをするようになった。


唯くんの彼女の、エリカちゃんに睨まれても何とも思わなかった。



だって、私には友達がいるんだから。


そして、1学期と夏休みを乗り越え…


2年生の2学期。







今は、9月の中旬。



日曜日に体育祭があるため、今日は体育祭へ向けての行進の練習をすることになっている。




文化祭の練習で体調を崩した私は、5時間目の体育を見学することにした。






「見学者は前に来い。


借り物競走に必要な小物の準備をしてもらう。」




いかにも『熱血教師』という感じの先生がメガホンを叩きながら大きな声でそう言った。



るるは、飛び跳ねながら


「運動場なのによく声、通ってるよねー!!

すごいすごい〜(笑)」


と言った。



るるは、体育が好きだから相変わらずテンションが高い。



星莉ちゃんは、私の肩をポンポンと叩いて



「借り物競走の準備、頑張ってきてね!!」



と言ってくれた。




「ありがとう!

じゃあ、私...前に行くね!!」



体育の先生の、早くしろー


という声が響く。



そして、前にはなんと私以外にも2人


見学者がいた。










その2人を見た瞬間、



思わず逃げ出したくなった。



そう、その2人は


唯くんとエリカちゃんだった。





...最悪だ。




あの2人と作業をしなきゃいけないなんて。








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