わたしの初カレ。



そして、先生から作業をするようにと指示を受けた私は、黙々と作業をしている。



2年1組の教室には、私とエリカちゃんと唯くんの3人だけしかいない。



先生は、外にいる生徒の指導をしてくるからな

と言って教室を出て行った。



後ろに座っているエリカちゃんと唯くん達からラブラブな雰囲気を感じる。




借り物競走に使うカードを作るため、


画用紙をカードサイズに切っていると、後ろから甘えたような声を出すエリカちゃんの声が聞こえてきた。





「ねぇ〜なんか作業飽きちゃったぁ〜っ。

...ねっ、キスしてぇ〜」





その声に思わず鳥肌がたった。



教室のしんみりとしていた雰囲気が教室に、


甘い雰囲気に変わる。






また、作業を続けようとしたら次に唯くんの声が聞こえてきた。




「ったく...、仕方ないなぁ〜」




その後に、エリカちゃんの吐息が聞こえる。




気にするな。


私は、とにかく真面目に作業を続けよう!!





「...いやぁ...んっ...

はっ...激しい...」



────?!



一体、唯くんはエリカちゃんにどんなキスをしているんだろう...。



私なんか、

唯くんとキスすらしたことないのに...。



あ、また唯くんのことを考えてしまった。



ダメダメ。



ちゃんと作業に集中しなきゃ。



私は、あんな後ろの席でイチャイチャしているカップルとは違うんだから...!!



かなり深いキスをしているのか、



教室中にキスの音が響いている。




あーあ、



今、先生来てくれないかなぁ...。



先生が来て、先生にキスしている所見られれば良いのにな〜。




「もっと...もっとキス〜」



というエリカちゃんの声に思わず舌打ちをしたくなる。





だが、舌打ちする勇気はないから...とりあえず作業を黙々と続けるしかない。









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