【完】相沢くんの秘密。
そう考えていると、妖艶な笑みを浮かべたあと、片方の男の人に腕を引っ張られる。
「ねっ、このあと俺達と遊びに行こ」
耳元で囁かれ、思わず鳥肌が立つ。
近い、近い!!
抵抗も何も出来ず固まっていると、違う方向からいきなり腕を引っ張られる。
勢いでそのまま立たされ、訳も分からずとりあえず横を見ると、そこには眉間にしわを寄せた相沢くんがいた。
「あ、あ、ああ相沢くん?!」
「…触んな。」
「は?なんて言った?」
「なんだよ、お前。」
相沢くんの言ったことが聞こえなかったらしく、2人組が席を立ち、相沢くんに寄ってくる。
状況がうまく読み込めない…!
「____だから、俺の彼女に触んなって言ってんの。」
彼の圧倒的な威圧感と共に発せられたそれは男2人を怯ませるには充分だった。
「…なんだよ、男連れかよ」
「もう行こうぜ」
ふたりは逃げるように去っていき、取り残される私と相沢くん。