秘密の花園×名なしの森
目の前が、真っ黒になっていく。
どうして打ち明けてしまったのだろう。
拒絶されることなど、最初からわかっていたのに。
『あたし、夢なんだ。あたしの全部を受け入れてくれるフツーの人と、フツーの恋をすること』
彼女の言葉が、頭の中で渦巻く。ぐるぐると駆け巡って、けれど、消えない。
――僕は、普通じゃ、ない。
わかっていたことじゃないか。
それを、受け止めなければ。
ぼやけていく視界。その中で、僕は。