秘密の花園×名なしの森

「今まで誰にも言えなかったんだよね……。苦しかったね、もう大丈夫だからね」

 予想外の言葉に、驚きを隠せなかった。

(軽蔑しないの……? 気持ち悪くないの……?)

 頭の中がぐるぐる回る。混乱するっていうのはこういうことを言うのだろうか。

「我慢しなくていいんだよ。……泣いても、いいんだよ……?」
「え――……?」
「今すごく、泣きそうな顔してる」

 そうか、僕……泣きたかったんだ――。

 僕は、彼女の腕の中で泣いた。

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