秘密の花園×名なしの森
モデルの仕事をして、ЯeiaRの誌面に載ること。それだけが、“あたし”だった。
うちの商品を着て、カメラに笑う。読者のことなんて、考えたことなかった。そんなあたしを変えてくれたのが、彼だった。彼の手紙――あたしを見ていてくれる人がいると、教えてくれた。
あたしの笑顔が好きだって。
あたしの笑顔が勇気だって。
……嬉しかった、とてもとても。
手紙を貰ったその日から、あたしはカメラの向こう側に読者を意識するようになった。
これから頑張っていこうという矢先の出来事――。