秘密の花園×名なしの森

「あたし、森園くゆり。くゆりって呼んで……よろしくね」

 今更な自己紹介をして、差し出した手。

「……後月湊です、よろしく――」

 彼は、その手を取って、優しく握り返してくれた。

 このやりとりがおかしくて、笑みがこぼれる。彼も、はにかんだように笑った。

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