秘密の花園×名なしの森

 地下街を抜け出して地上へ上がれば、太陽はいつの間にか沈んでいて、代わりに月が顔を出していた。

 夜の街を疾走、なんて、なんだか悪い子みたい。

 夜風が少し肌寒いけれど、それさえ気持ちいい。

(どうしよう、すっごくどきどきする!)

 ゆるむ口元をきゅっと結んで、……でもすぐにゆるんでしまう。

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