記憶は私に愛をくれない。



今まで真剣そのものだった陸の顔が、崩れた。




一瞬で私の大好きな柔らかな笑みをもつ陸の顔となった。







そして―――――――――――、








陸は真正面から私を抱きしめた。





私も陸の背中に腕を回す。






「陸、大好き。大好きだよ。」


「俺だって、負けないくらい大好きだ。」


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