記憶は私に愛をくれない。



仙台駅で新幹線を降り、大きな荷物を抱えてバスに乗った。




バスで15分ほど揺られ、最寄りの駅に留まった。




まだやまない頭痛に頭を押さえながら家までの道のりを歩いた。







やべぇ………。

ますます痛くなってきた。



家のドアを開けた瞬間―――。




「陸っ!?」




母さんの声を聞きながら、俺は意識を失った。

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