記憶は私に愛をくれない。



「陸……。」


「んじゃ、私たちは先に行ってまーす。翔太ー行くよー!」


「え、待って!」



夏恋は翔太をブランコから強引に下ろし連れていってしまった。


残ったのは私と、陸だけ。




「綺麗になったな。」


「ちょっと、いきなりそれはやめよ。恥ずかしい。」


「背も伸びた?」


「ちょ!話聞いてないでしょ!?2センチ伸びたよ!」


「じゃー、156か。まだまだちっちぇーな。」


「あんたこそ、185くらい。あるでしょ。」


「せーいかーい。」

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