記憶は私に愛をくれない。
それからお義母さん、陸、私、同い年の凜奈«リナ、小学3年生の海«マリンの5人で食卓を囲んだ。
久々の大人数での夕食。
暖かくて、家族を味わった時間だった。
「美初ちゃん、少しいい?」
食べ終わって一緒に片付けをした後に声をかけられた。
「はい。」
2人でダイニングテーブルで向かい合わせに座った。
陸と凜奈ちゃんと海ちゃんはゲームに没頭していた。
「聞きたいことがあるんだけど、美初ちゃん、火事の前に陸と会っているわよね?」