記憶は私に愛をくれない。



陸は会場から外れた岸壁で私を下ろした。



「今まで無理してたんじゃね?真っ赤だぞ。」



私の足先を覗いて素直な感想述べる。



「あんまり気付かなかったかな。」




そっか、と自分の持っていたリュックから何かを探し、




あった、と小さい箱をだした。




まさか、絆創膏が入ってるなんて。。

陸、女子!?



思わず笑うと陸は私を見て、

「俺よくプールサイドで擦るから持ち歩いてるだけだよ。」



見ると陸のリュックはいつも持ってくる大きなリュックだった。
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